鈴は真実の道を歩む巡礼者の一つのしるしである。神仏に祈るものはまず鈴を鳴らし、御心に告げる。神事と鈴のかかわりは日本だけでなく、中国の『周礼(しゅうらい)』にも、「大祭礼に鈴を鳴らす」とある。さらに後世は、本居宣長のように鈴を心の励ましとして勉学にいそしんだ者もある。
 鈴を家紋に用いたのは、熊野神社の神官・鈴木氏である。苗字にちなんでというより、鈴木とは稲村に立てた招神の木、鈴を付けた榊にあてたのは神事に携わる家だからである。ただし、鈴木一族の中には、家紋を藤や鷹の羽などに変えた者もある。 

 

参考資料 講談社「家紋と家系辞典」他

         

一つ鈴

中太輪に一つ鈴

丸に一つ鈴

房付き鈴

二つ鈴

         

丸に二つ鈴

三つ鈴

三つ鈴

丸に三つ鈴

三つ盛り鈴

         

丸に三つ盛鈴

紐付き三つ鈴

五つ鈴

八つ鈴

浮線綾鈴

         

十曜鈴

神楽鈴

立ち神楽鈴

立ち神楽鈴
(鈴丸)

立ち神楽鈴

         

     

鈴桐

駅鈴