イタヤガイはイタラガイともいわれ「半辺蚶」とも表記される貝のことです。板屋貝はホタテと浴似ていますが、イタヤガイ科の貝でその大きさは12センチ程度とかなり小さい貝です。ホタテ貝と同じく古くから食用にされています。家紋としては江戸時代から見られますが、その発祥はよくわかっていません。
 板葺きの屋根に似ていることからこの名がおこったといわれています。食用のほか、殻は杓子として用いられました。
使用家は苗字にちなんで藤原氏流の久貝氏、清和源氏流の河越氏、松平氏など。

 

参考資料 講談社「家紋と家系辞典」他

 
         

二つ板屋貝

三つ板屋貝

変わり三つ板屋貝

イタラ貝

丸にイタラ貝(板屋貝)

         

三つ割イタラ貝

糸輪に四つイタラ貝

海扇車(板屋貝車)

海扇蝶(板屋貝蝶)

割海扇菱(割板屋貝菱)

         

亀甲地抜き海扇
(板屋貝)

菱に覗き海扇
(板屋貝)

浮線イタラ貝(板屋貝)

二葉海扇(板屋貝)

尻合せ三つ海扇
(板屋貝)

         

 

扇のようにも見えるため、海扇という表記も存在する
秋田藩主の佐竹氏家紋に似ていることから秋田貝(あきたがい)とも呼ばれる(帆立貝・板屋貝)

五つ海扇
(五つ板屋貝)