網とは魚をとる投網のこと指しています。模様としては、網を竿にかけて干した形に、水、木、花、霞、家などをあしらった物が多く見受けられますが、紋章としては投網を竿にかけ、おもりをつけたほうを下にした三角形が一般的です。
 むかし、東京・隅田川で漁夫が魚をとっていたところ、網の中に一寸八分の金の観音様がかかり、もったいないと、お堂を造り安置したのが浅草の観音様のはじまりとされています。それに、拾った漁夫を祀って浅草神社が立てられました。現在も網紋が幕に残っています。
 形は数によって「一網(ひとつあみ)」「二網(ふたつあみ)」などといいますが、大抵丸つきです。また、網の目だけを文様化したものもあります。
 使用家は源氏流の植崎氏、須賀井氏などが有名。
 

参考資料 講談社「家紋と家系辞典」他

 
         

三つ網目

四つ網

四つ網目菱

丸に二つ干網

丸に二つ干網

         

 

糸輪に二つ干し網

糸輪に二つ干網

糸輪に三つ干し網

糸輪に三つ干し網