雪持文(ゆきもちもん)



雪持柳、雪持笹、雪持松、雪持ち椿というように、植物に雪が降り積もった様を文様化したものです。しなやかな枝葉が雪の重みに耐える姿をデザイン化したもので、やがて行きをはね返して立ち直る弾力を有する植物の生命力と、春を待つ心が伝わる文様です。能装束や小袖、歌舞伎衣装にも見られるほか、現代の着物や帯にもよく使われています。雪持南天のように季節感がはっきりしたものは、季節に合わせて早めに用いますが、文様によっては雪のない季節にも使われる事があります。

雪持文 ※拡大画像

この記事はアシェット婦人画報社2003/10から引用しています。