雲文(うんもん)



雲がたなびいている様を線や色で表したものです。千変万化する雲の形に吉凶の意味を託す事は古くから行われており、文様としても様々な形で表されてきました。瑞祥を表す雲を図案化したものには、瑞雲、霊芝雲などの名が付けられ、吉祥文様として使われています。雲の輪郭を生かし、中に様々な文様を詰めたものは、雲取りと呼ばれます。雲は有職文様にも取り入れられたように優美な趣があり、各種工芸品や染織品に多用されてきました。現代も様々なきものや帯に使われ、白生地の地紋としても好まれています。

雲文 ※拡大画像

この記事はアシェット婦人画報社2003/10から引用しています。