成人式事典

 
  婚女性の第一礼装は振袖です。振袖には袖の長さにより、本振袖と中振袖と小振袖があります。
成人式の日を祝して、振袖をつくる時は、当日だけでなく、卒業式、謝恩会、茶会、正月、見合い、友人の結婚披露宴、パーティーなどの幅広い機会に着ていくことを考慮して色柄を選びましょう。
未婚女性の礼装として一枚持っていると便利ですから、成人式を機会に用意する人が多いようです。
 
  振袖はミセスになると着られなくなります。結婚後、袖を短くして着るつもりならば色無地または小さめの柄など、後で袖を切っても不自然にならない柄を選ぶと長く着ることができます。
 
  帯は袋帯にし、きものの柄とよく調和するものを選ぶことが大切です。
 未婚女性には華麗な帯結びが許されます。二枚扇、三枚扇、ふくら雀、  千鳥、たて矢の字、末広太鼓などがあります。
帯結びは後ろの顔にもたとえられます。人と違った個性を帯結びで表現してみましょう。
準備中

 

満20歳になった青年男女を祝福する日で、市町村単位で祝賀や励ましの会が開かれ、このときから男女とも選挙権が与えられます。これは昔、15歳で髪型を改め、紋服に着かえて一人前のおとなとしての扱いを受けた元服、裳着の式のかわりに行われる行事と思えばよいでしょう。  

奈良時代から、元服加冠の儀として行われた礼式の流れで、前年からこの日までに満二十歳になった青年男女を祝福する国家的な行事です。
 成人式は昔、男子では「加冠」(公卿)とか「元服」(武家)とかいわれ、人生の四大儀式、冠、婚、葬、祭の冠がこれにあたりました。
 女子の場合は、垂れ髪姿にしていたのを結い上げる「髪あげ」が成人の儀式で、このときに笄(こうがい)を用いるので「初笄」という美しい呼び名もあります。もっと古くは、初めて裳をつけるので「初裳着」ともいいました。