法隆寺蜀江錦(ほうりゅうじしょっこうにしき)


元来蜀江錦は、蜀の頃(三国時代)その首都であった成都に近い錦城で創製されたものを、蜀江錦とよんでいた。成都は蜀江に面し、水清く、良質の生糸を産し、三国時代より高級な絹織物を産していたといわれる。この錦は奈良の法隆寺に伝えられ、それでこの名がつけられている。 紅地で幾何学模様を織り出した、高い格調を持った錦裂である。ちなみに三重風通織(ゴブラン織り)で、同じ様なデザインのものがあるが、これは法隆寺蜀江とは言わない。

法隆寺蜀江錦 ※拡大画像