衿の部分のお色が落ちてしまったと消費者から抗議を受けました。どう見ても消費者が行ったシミ取りが原因だと思うのですが

 

色落ちといわれる部分を顕微鏡で観察すると、スレが確認されます。また、紫外線下でその部分を観察しますと、その周辺に濡れ跡が認められます。これは着物の着用汚れを除くために濡れタオルのようなもので擦ったりしたときできたと思われます。プロのシミ落としでは極端なスレを発生させたり、濡れあとを残すようなことはまずありません。スレは絹繊維が濡れているか、湿っている状態で表面を擦ることによって発生します。知識不足から起きるトラブルですので、しっかり、情報を確認してください。