鶴文(つるもん)



鶴は古くはたづと呼ばれ神鳥と考えられてきました「鶴は千年、亀は万年」といわれるように鶴は亀とともに長生きを象徴とする瑞鳥として尊ばれてきました。純白の羽毛と飛翔のさまの美しさ、高貴で誇り高く見える立ち姿は格別で、文様でも品位ある吉祥文様として早くから意匠化されました。有職織物では身分の高い人の衣料に使われ、庶民の間でも慶事の器物や婚礼衣装などの晴着に使われてきました。飛ぶさまを表したものを飛鶴文というほか、写実的なものや、図案化した、向鶴、雲鶴、鶴丸など、多種多様に愛用されています。

鶴文 ※拡大画像

この記事はアシェット婦人画報社2003/10から引用しています。