烏は鳥の紋章の中でも特にめずらしい。烏は神話に出てくる鳥で、中国では三本足の烏が太陽の中に住むと考えられていた。神武天皇が熊野から大和に入るときに、大和の八タ烏(ヤタガラス)が道案内をしたという。その縁であろうか、熊野権現の神使とされ、誓約に用いる熊野の牛王宝印は、烏の模様が刷り出されている。熊野権現の御使鈴木氏に用いられ、軍旗の図案にも採用された。そこから家紋になっていったと考えられる。烏が霊験あらたかで、神意を伝えるものとし、これで庶民は吉凶を占ったとされます。  

参考資料 講談社「家紋と家系辞典」他

 
         

対い烏

鏡に烏

熊野烏

熊野三羽烏

         

こくもちじぬきからす

   

那知烏

稲穂丸に三本烏

石持地抜烏