結び形の家紋には、童の髪のような「総角(あげまき)結び」、技巧的な「宝結び」のほか、ここにあげる「吾妻結び」があります。ともにひととひと、心と心を結びつける信仰的な意味を持っています。「髪を結う」「帯を締める」なども同義で、古代は標(しめ)を禁忌のしるしとしました。
 吾妻結びは、几帳の台、守り袋、御簾の紐などに用いられますが、結び方としては、単純な部類に入ります。使用家は『寛政重修諸家譜』に、清和源氏頼光流の能勢氏と記されています。
 

参考資料 講談社「家紋と家系辞典」他

 
         

       

吾妻結び