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JANUARY |
≪睦月≫ |
新しい年の始まりを祝い |
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1 月 |
参考・引用 : 自由国民社「現代用語の基礎知識」より引用しています
◆ 小寒(しょうかん) | |
冬至と大寒の中間にあたり、一年で寒さが厳しくなりはじめる時期の節気。新暦1月5日頃で、俗に「寒の入り」という。この日から節分までの30日間が「寒の内」といわれ、寒中見舞いはこの時期に出すのがしきたり。また、この時期には真水を浴びて邪気を祓う寒中祓、武道の寒稽古、寒中水泳などの行事が各地で行われる。 |
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◆ 大寒(だいかん) | |
小寒から16日目にあたり。一年で最も寒い時期を意味する節気。新暦1月20日頃。凍り豆腐、寒天、酒、味噌など寒気を利用した食物が仕込まれ、これを「寒仕込み」という。 |
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◆ 人日の節句(じんじつのせっく) | |
1月7日。江戸時代に定められた五節句の一つで、七草粥を食べることから七草の節句ともいう。古来中国では、正月1日に鶏、2日に狗、3日に羊、4日に猪、5日に牛、6日に馬、7日に人、8日に穀の吉凶を占ったとされ、それぞれの殺生を禁じられた。 |
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◆ 冬の土用(ふゆのどよう) | |
立春までのおよそ18日間にあたる雑節の一つ。土用の入りは新暦1月17日頃。鰻を食べる夏の土用が知られているが、四季の変わり目にそれぞれの土用がある。土用に入って最初の丑の日が「土用丑」で、江戸時代には冬の土用の丑の日に女性の紅が売り出された。この磁器に作られた紅は品質がよく、「丑紅」と呼ばれ、女性の口中の荒れや、子供の疱瘡(ほうそう)、便秘などにも効くと重宝されていた。明治時代までは「寒紅売り」の習慣があったという。また、土用の期間中には農作業をしてはいけないなどの禁忌がある。 |
◆ 初詣(はつもうで) |
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年が明けてから、社寺に詣でること。家長が一族繁栄を祈願し、大晦日の夜から元旦の朝にかけて氏神の社にこもる「年籠り」(としごもり)という習慣が起源。江戸時代頃から、大晦日の午前零時前にお参りして新年を迎えるようにもなり、これを「二年参り」という。近年では氏神とは関係なく、有名な社寺にお参りする人も多い。 |
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◆ 鏡開き(かがみびらき) |
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正月に年神様に供えた鏡餅を木槌で割って食べる儀式。1月11日に行われる。男性が武具に、女性が鏡台に供えていた餅を食べたという、江戸時代の武家の風習が始まり。餅が二段に重なっている部分の裏に焼酎を塗っておくと、カビの発生を防ぐことができる。割った餅は雑煮や汁粉に入れるのが一般的だが、揚げ餅などにするのもおいしい。 |
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◆ 成人の日(せいじんのひ) |
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晴れ着を着た新成人たちが町へ繰り出す日。国民の祝日の一つ。満20歳になった新成人を祝い、励ます目的で制定された。古来、成人の通過儀礼である「元服の儀」は小正月(旧暦1月15日)に行われ、幼児の髪型を改め、幼名を廃して元服名を名乗る習わしがあった。1999年(平成11年)までは1月15日に制定されていたが、翌年より、1月の第2月曜となった。 |
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◆ どんと焼(どんとやき) |
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門松、注連縄などの正月飾り、書初めで書いたものなどを焚く行事。松の内が終わる1月7日、14日、15日などに行われる。平安時代、木の槌をつけた杖(毬杖)を三本束ねて焼いたことから、三毬杖(さぎちょう・さんぎちょう)、左義長(さぎちょう)とも呼ばれる。達磨が焼かれるところもある。この火で焼いた餅を食べると、病気をしないとされる。また、書初めを燃やしたときに炎が高く上がると、書道が上達するといわれている。 |
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◆ 修正会(しゅうしょうえ) お寺の年中行事 |
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1月1日から7日頃 |
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◆ お年玉(おとしだま) 番外編 |
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日本では古くから、新年のお祝いとして、年の始めに贈り物をし合う習慣があり、すでに室町時代には盛んに行われていたようです。贈り物としては、金子や餅、筆や紙などの品が用いられ、これらを「年玉」と呼んでいました。つまり、年玉とは「年の賜物」という意味なのです。 |
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◆ 鏡餅(かがみもち) |
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新年を迎えるにあたって神前に供える、円形で扁平な餅を大小二つ重ねたもの。古来の銅鏡のように丸いことから、また「鑑もち」から変化してそう呼ばれるとも言われる。古くは正月三が日に齢(歯)を固め長寿を願ってする歯固めに用いられた。床飾りにする場合は、「三方」と呼ばれる台の上に裏白と四方紅(四方を紅で縁取った和紙)を敷いて鏡餅をのせ、御幣と橙を飾る。 |
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◆ 門松(かどまつ) |
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新年を祝って、家の門口などに飾られる「門松」とは、その年の神さまをお招きするための目印であり、また、神さまがお降りになったときに宿られる場所(依代)を表すものです。もともとは、松・杉・椎・榊といった常緑樹を用いていたようですが、いつしか主として松を用いるようになり、そのことから門松と呼ばれるようになりました。 |
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◆ 餅花(もちばな) |
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餅花(もちばな)とは、正月とくに小正月に、ヌルデ・エノキ・ヤナギなどの木に小さく切った餅や団子をさして飾るもの。一年の五穀豊穣を祈願する予祝の意味をもつとされる。左義長>の行事で飾ったり、食べたりする地方も多い。東日本一帯に広がるものに繭玉(まゆだま)がある。米の粉をカイコの繭のかたちにして木にさしたもの。養蚕に関連の深い道具などをいっしょに飾る地方もある。カイコの安全を祈願したものだが、これも餅花の一種である。小正月が終わる頃にもぎとり焼いて食べる。 |
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◆ お雑煮(おぞうに) |
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三が日の祝いの膳の一つ。もともと、新年に迎える歳神様への供物を元日に下げ、餅を入れて煮合わせていただいたのがお雑煮。語源は「煮雑(にまぜ)」。室町時代から食され、一般庶民のお雑煮には餅の代わりに里芋が入っていた。江戸時代になりようやく庶民も餅を入れるようになった。西日本は丸餅、東日本では角餅が一般的。汁は、関西地方は白味噌仕立て、東日本、近畿以外の西日本はすまし、出雲地方や能登半島の一部では小豆汁。 |
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◆ お屠蘇(おとそ) |
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「鬼気を払い、人魂を蘇らせる」という意味があり、元旦に飲むとその年は病気をしないと言い伝えられている。唐の時代、風邪予防に処方されたのが始まり。中国ではすでにすたれ、日本にだけ残っている。山椒、防風、白朮(びゃくじゅつ)、桔梗、密柑皮、肉桂皮、赤小豆など7~10種類が調合されている。一般には、薬局などで売っている「屠蘇散」をお酒かみりんに3~5時間浸して作る。 |
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◆ 七草粥(ななくさがゆ) |
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「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ」と誰もが口ずさめる春の七草。この七草を入れた粥を「七草粥」といい、1月7日に食べると、邪気を祓い、無病息災、長寿や富を得られるといわれています。また、お正月料理で疲れた胃を休め、冬場に不足しがちな野菜類を補うという意味もあったようです。昔は、粥を食べる前日の夜に、七草をまな板の上ではやし歌に合わせて包丁で叩き刻み、当日の朝の粥に入れたとも言われています。 |
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◆ 花びら餅(はなびらもち) |
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宮中のお正月行事、歯固めの儀式に由来する菓子。円形にのばした白い餅(または求肥)の上にのせ、白味噌餡と甘く煮たごぼうを置き、半月状に折ったもの。お茶席の初釜の際に花を添えるかわいらしくお正月らしい和菓子。 |
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◆ 初夢(はつゆめ) |
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元日の夜から2日の朝、または2日の夜から3日の朝にかけて見る夢。室町時代頃から吉夢を見るために、縁起のよい宝船を描いた絵などを枕の下に敷いて眠る習慣が伝わった。吉夢の順に「一富士、二鷹、三茄子(なすび)」がある。理由は諸説あるが、一つには富士は「無事」、鷹は「高い」、茄子は「成す」に通じるといわれる。 |
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◆ 初日の出(はつひので) |
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初日の出を拝むのは、古来の太陽信仰に由来する。新年最初の太陽の光を浴びると、霊気を授かると信じられていた。名所として茨城県大洗町の大洗海岸や高知県室戸市の室戸岬などが知られる。離党や高地を除いて、日本国内で一番早い初日の出を迎えるのは千葉県銚子市の犬吠埼。 | ![]() |
◆ 風花(かざはな) |
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晴れていて青い空に、雪がちらちらと風に舞う花のように降ることをいう。風によって山間部の降雪地から雪が吹き飛ばされてきたり、日本海側の雪雲の一部が流れ込んで雪を降らせたりするときに見られる。俳句では晩冬の季語。儚(はかな)く美しい光景として詠まれている。 |
◆ 書初め(かきぞめ) |
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年が明けて2日目に、その年最初の筆を下ろして書をしたため、上達を願うこと。初硯(はつすずり)ともいう。元日の早朝に井戸で汲んで神棚に供えた若水で墨をする習慣があった。もとは宮中で行われていたが、江戸時代に庶民に広まった。墨には竜脳(りゅうのう)という香料が含まれていて、これがよい香の成分。沈静と高揚、両方の作用がある。 |
◆ 晴れ着(はれぎ) |
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普段の日(ケの日)に対して、特別な日(ハレの日)に着る服のことを「晴れ着」といい、お正月やお盆、結婚式や成人式などの年中行事の際に着ます。未婚の女性の晴れ着といえば、「振袖」で、袖が長いほど格式が高いとされます。七五三や成人式、結婚式などで着られます。既婚女性の場合は「黒留袖」が正装とされます。黒地で染め抜きの五つ紋が入っており、柄は裾のみで、「江戸褄」とも呼ばれています。 |
◆ 寒中見舞い(かんちゅうみまい) |
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寒中見舞いは、寒の入りにあたる小寒(新暦1月5日頃)から節分(新暦2月3日)までに出すのがしきたりです。年賀状は松の内(1月7日まで)に出すもので、寒中見舞いはそれ以降に年賀状の返礼や、喪中の方へのご挨拶として出すのが一般的です。いうまでもなく、あまった年賀状を使ってはいけません。 |