箪笥の中の未着用の夏帯が部分的に黄色く変色。香料のような匂いがします

 

保管中に帯と一緒にしまわれていた匂い袋による黄変の可能性が高いと思われます。この症状に共通して見られるのは、


① 白地や淡地の商品に多く見られ、明るい黄色に変色するものが多いこと。
② 黄変部分には独特の匂いが強く残っている。
③ 布の重なる部分では、黄変が下まで及んでいるものが多い、その場合、素材や加工の違いによって、黄変程度に大きな差があること。
④ 黄変の周辺部分は、ぼやけている。
などの現象です。


この事例も、ほぼ同様の状況が観察されるので、匂い袋から出るガスの影響ではないかと考えますが、因果関係は科学的に解明されていません。ただ、匂い袋の使用状況で直接繊維に触れる使用例も見られます。また、顔料を使用した布や千代紙などの匂い袋は、白い紙に包んでから入れてください。